JR九州の小倉駅(北九州市小倉北区)から最短区間の切符(小倉-西小倉間、170円)で乗車し、
遠方の無人駅で降車する際に差額を支払わない不正乗車が相次いでいるそうです。
いわゆる”キセル”ですが、対策としてJR九州は7月22日から8月10日まで同駅の券売機で170円の販売を停止。
みどりの窓口か改札口で対面による購入が必要となりました。
不正乗車”キセル”対策として成功するのでしょうか。
今回は、JR九州の不正乗車はバレたらどの様な罪になるのか、について調査しました。
JR九州の不正乗車問題とは?
JR九州の不正乗車問題とはどういうことなのでしょうか。
わかりやすく画像を使ってご説明します。
最短区間の切符(小倉ー西小倉間 170円)とは、路線図ではこの位置になります。
以下JR九州の全体路線図の赤枠の部分ですね。
ちなみに、全571駅のうち約6割の338駅が無人駅だそうよ。
これらの駅では、無賃乗車したり運賃をごまかしたりする利用者が絶えないらしいの。
そして、今回明らかにされたのは、この小倉駅では最短区間の切符170円が1日に平均で300枚ほど売れていたのですが、実際に西小倉駅で回収されたのは、なんとたった30枚程度だったということです!
つまり、残りの270枚は「さらに先の無人駅まで不正乗車に使われた可能性がある」ということですね。
約6割が無人駅というのにもびっくりだけど、300枚売れて30枚しか回収出来ていないのは、
想像以上に不正乗車が多いということだね!
経営効率化などが理由だそうよ。
ということは、人件費より不正乗車被害額の方が安いってことね。
不正乗車の手段は、以下の図の上が、有人駅で初乗り運賃(170円)で乗車して、遠方の無人駅で降車する”ごまかし”と、下の無人駅から運賃を払わず乗車して無人駅で降車する、という無賃乗車があります。
無人駅に設置されている改札機は、簡易的なもので、開閉されるゲートなどはなく、駅内外を自由に出入りできてしまいます。
確かにこれは監視の目がないと簡単に突破されそうだね。
そうなの、まさに良心頼みということね。
JR九州の不正乗車はバレる?
JR九州で不正乗車をした場合バレるのでしょうか。
どのような対策をしているか調べてみました。
現在の対策は?
現在、JR九州では不正乗車対策として、
- 社員が無人駅を中心に抜き打ちで見回っている
- 7月22日から8月10日まで同駅の券売機で170円切符の販売を停止。みどりの窓口か改札での対面購入となる
対面購入も期間限定だし、現在は根本的な解決策が見つかっていないんだね。
今後の対策は?
JR九州は2022年3月から半年間、香椎線で人工知能(AI)によって不正乗車を分析する実証実験に
取り組みました。
不正乗車が疑われる人が改札を通過すると警報音を鳴らすなどの活用策が念頭にありましたが、
実用化には至りませんでした。
無人駅すべてに対策を講じるのはコスト的に難しそうね。
JR九州の不正乗車でバレたら罪になる?
ごまかしや無賃などの不正乗車をした場合には、鉄道営業法では、不正乗車した人に鉄道事業者が運賃の3倍以内の金額を請求できるよう定めています。
また、以下のような罪に問われる場合があります。
罪名 | 根拠 | 量刑 |
鉄道営業法違反 | キセル乗車などの不正乗車をした場合 | 「1万円以上2万円以下の罰金」または「1000円以上1万円未満の科料」 |
建造物侵入罪 | 不正乗車をするつもりで駅構内に立ち入った場合 | 「3年以下の懲役」または「10万円以下の罰金」 |
軽犯罪法違反 | 不正乗車をする意図で駅構内に立ち入った場合には、建造物侵入罪のほかに、「軽犯罪法」にも違反する可能性がある。 |
拘留または科料拘留。「拘留」は1日以上30日未満、刑事施設に拘置する刑事罰。「科料」とは1000円以上1万円未満の金銭徴収のこと。 |
世間の声まとめ
不正乗車問題について、世間の声をまとめました。
かなり多発しているようなので、世間の声にあるようにICカード設備の導入は初期費用は高くても長期的に見れば有効ではないでしょうか。
運賃の収入が減り赤字路線が増えて廃線になれば利用客に不利益にもなりますし、当然利用した区間の運賃は払わないと平等性もなくなるので、根本的な解決策を見つけて欲しいですね。